「人の話を聞くこと」
教育の現場において、昨今の子どもたちの特徴としていくつかの項目があげられています。
その中の1つに、「人の話を聞くことができない」というものがあります。
自分自身が育ってきた学校生活において、先生が話し始める前に「静かに話を聞きましょう」とか、「静かにしなさい!」などと、大きな声で叫んでいる記憶があります。声ならまだしも、ピー!っと笛を吹いて統制されることも多々あったように思います。その大きな声や音に、生徒は一瞬シーンと静まりかえるのですが、すぐにがやがやしはじめたり、静かにしていてもぼーっとして肝心の話を聞いてないことも多いものです。
幼稚園の生活の中においても、人の話を聞く場面はたくさんあります。個人個人で話をする、数人で話し合う、クラスや学年で担任の話を聞くなど、シチュエーションはさまざまです。
さて、今日の写真は年少さんの絵本の読み聞かせの様子です。
3歳の子どもが見事に集中して、読み聞かせに耳を傾け、絵本の世界に入り込んでいます。
園では一日に二回(お弁当の前と帰る前)クラス毎に集まって、手遊びをしたり、歌をうたったり、担任の話を聞いたり、絵本を読んでもらう時間があります。園に遊びに来た方や、教育実習生が驚くのは担任の声の小ささ(穏やかさ)です。
若草幼稚園の保育者は大きな声で「静かにしましょう!」と言うことはありません。それなのに、子どもたちはおもしろいほどに、保育者の話に耳を傾けているのです。
それはなぜなのでしょうか。
まず、保育者は年少さんのころから、園児一人一人の話に耳を傾けるようにしています。世間話はもちろんですが、一日に大部分を過ごす幼稚園生活の中で、子どもにだって言いたい(表現したい、伝えたい)ことはたくさんあります。全てとはいきませんが、子どもの言い分を聞き、それを受け入れます。受け入れられないときは話を聞いた上で「今はできない」と、穏やかに伝えます。
最初は子どももだだをこねたり、大声で叫んだり、泣くことで言いたいことややりたいことを押し通そうとします。しかし保育者ができる限り丁寧に子どもの言いたいことに耳を傾け、穏やかに対話し続けることで、子どもは「大声で叫ばなくても聞いてもらえるんだ。泣くんじゃなくて、ことばで伝えたら話を聞いてくれるんだ。」と穏やかになります。
そして、このような経験の繰り返しによって、子どもの情緒が安定します。
情緒が安定することで、まわりの人の話を落ち着いて聞くことができるようになるのです。
「人の話を聞く」ことは、子どもにとってはじめからできることではなく、このような日々の経験の積み重ねによって育っていくのです。
また、集団において、静かに座っていることだけがすばらしいことではありません。それは「静かにしなさい」と言われ続ければ、少なからず一時的にはできることです。
集団で静かにしていることと、一人一人がしっかりと話を聞けていることは別なのです。
若草幼稚園の子どもたちは、人の話を聞く力がしっかりと育っています。
教育の現場において、昨今の子どもたちの特徴としていくつかの項目があげられています。
その中の1つに、「人の話を聞くことができない」というものがあります。
自分自身が育ってきた学校生活において、先生が話し始める前に「静かに話を聞きましょう」とか、「静かにしなさい!」などと、大きな声で叫んでいる記憶があります。声ならまだしも、ピー!っと笛を吹いて統制されることも多々あったように思います。その大きな声や音に、生徒は一瞬シーンと静まりかえるのですが、すぐにがやがやしはじめたり、静かにしていてもぼーっとして肝心の話を聞いてないことも多いものです。
幼稚園の生活の中においても、人の話を聞く場面はたくさんあります。個人個人で話をする、数人で話し合う、クラスや学年で担任の話を聞くなど、シチュエーションはさまざまです。
さて、今日の写真は年少さんの絵本の読み聞かせの様子です。
3歳の子どもが見事に集中して、読み聞かせに耳を傾け、絵本の世界に入り込んでいます。
園では一日に二回(お弁当の前と帰る前)クラス毎に集まって、手遊びをしたり、歌をうたったり、担任の話を聞いたり、絵本を読んでもらう時間があります。園に遊びに来た方や、教育実習生が驚くのは担任の声の小ささ(穏やかさ)です。
若草幼稚園の保育者は大きな声で「静かにしましょう!」と言うことはありません。それなのに、子どもたちはおもしろいほどに、保育者の話に耳を傾けているのです。
それはなぜなのでしょうか。
まず、保育者は年少さんのころから、園児一人一人の話に耳を傾けるようにしています。世間話はもちろんですが、一日に大部分を過ごす幼稚園生活の中で、子どもにだって言いたい(表現したい、伝えたい)ことはたくさんあります。全てとはいきませんが、子どもの言い分を聞き、それを受け入れます。受け入れられないときは話を聞いた上で「今はできない」と、穏やかに伝えます。
最初は子どももだだをこねたり、大声で叫んだり、泣くことで言いたいことややりたいことを押し通そうとします。しかし保育者ができる限り丁寧に子どもの言いたいことに耳を傾け、穏やかに対話し続けることで、子どもは「大声で叫ばなくても聞いてもらえるんだ。泣くんじゃなくて、ことばで伝えたら話を聞いてくれるんだ。」と穏やかになります。
そして、このような経験の繰り返しによって、子どもの情緒が安定します。
情緒が安定することで、まわりの人の話を落ち着いて聞くことができるようになるのです。
「人の話を聞く」ことは、子どもにとってはじめからできることではなく、このような日々の経験の積み重ねによって育っていくのです。
また、集団において、静かに座っていることだけがすばらしいことではありません。それは「静かにしなさい」と言われ続ければ、少なからず一時的にはできることです。
集団で静かにしていることと、一人一人がしっかりと話を聞けていることは別なのです。
若草幼稚園の子どもたちは、人の話を聞く力がしっかりと育っています。